> 直接目的補語の人称代名詞

例文を見てみましょう。 

 1a) Je cherche Paul.(私はポールを探している)

 1b) Je le cherche. (私は彼を探している)

 2a) Je prépare le dîner.(私は夕食を準備する)

 2b) Je le prépare. (私はそれを準備する)

1a)の文の「Paul」と言う言葉も2a)の文の「le dîner」と言う言葉も、どちらも動詞と直接に結びついて用いられている(àなどの前置詞を必要としない)ことから「直接目的補語」と呼ばれます。

1b)、2b)の文では、動詞の前にleという言葉がおかれています。これは1a)の文の「Paul」や2a)の文の「le dîner」の代わりとして用いられる代名詞です。

このように直接目的語の代わりに用いられる言葉を「直接目的補語の代名詞」と呼びます。

2b)の文でわかるように、フランス語では英語のitのように「物」を受けるための特別な代名詞はありません。男性名詞であれば「彼を(le)」の形、女性名詞であれば「彼女を(la)」の形を用います。

全人称について見てみましょう。      

       
私を me (m')*   私達を  nous
君を te (t')*   あなたを(君たちを) vous
彼を・(男性名詞を受けて)それを le (l')*   彼らを・それらを les
彼女を・(女性名詞を受けて)それを la (l')*   彼女らを・それらを les

*me, te, le, laは母音又は無音のhではじまる語の前ではエリジョンしてm', t', l'となります。

 

直接目的補語の代名詞の位置は・・・

フランス語では補語人称代名詞は動詞の前におきます。

 

否定文にするには・・・

 Je ne le cherche pas. (私は彼を探していない)  

補語人称代名詞の前にneを、動詞の後にpasを挿入します。

 

複合過去をつくるには・・・

 Je l'ai cherché. (私は彼を探した) 

   *Je l'ai cherchée.  (私は彼女を探した)

助動詞(avoir又はêtre)の位置は、補語人称代名詞の後で動詞の前です。
*直接目的補語が代名詞となって動詞に先立つ場合、過去分詞を性数一致させます。(上の例文ではcherché
eがついている場合、l'が女性であることがわかります)

 

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2001 Sachiko Komatsu-Delmaire